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愛田美月
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読書にイラスト&小説書き。
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kinki kidsと板野友美ちゃんとリラックマが大好き(*^^)v
このブログでは、自作小説の創作話や自作イラストの公開をしています(^_-)-☆
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美月のお家へようこそ。日常のあれこれや、趣味の話。自作小説のこぼれ話&イラストをのせていきます。


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最後の最後まであと何行かってところで、Googleが作動しちゃって、書いた記事がパーになりました(泣

また似たような内容を書いていこうと思います。はぁ。

えっと、ハロウィンイラストを描きました。
一応サイトの1500ヒットを記念したものになります~。

1000ヒットも記念して描いたような気がしますね、ちょっとやりすぎですか?
ま、いいか。

季節モノのイラストが描きたいな~と思っていて、あ、そろそろハロウィンの季節じゃない?! と気づき。んじゃ、いっちょ描いてみようか。と、言うノリで描き始めたものになります。

んで、気づけば1500ヒットを超えていたので、じゃあ、フリー配布してみるべ。ということで、サイトの方でフリーで配布しております。よろしければお持ち帰りください。
ただし、こちらにアップするのは、フリー配布しているものと若干違うので、ブログにアップしたものはお持ち帰りいただけません。ご了承ください。

お持ち帰りいただくときは、お手数をおかけしますが、サイトのフリーイラストより、保存してお持ち帰りください。直リンクは禁止しております。サイトへはブログの右側一番上のバナーをクリックしていただくと、いけますので~。

今から載せるのは、フリーの方より若干大きめで、文字が違うというだけのモノになります。

じゃあ、そろそろ。

ど~ん
holloween2.jpg
こんな感じになりました。

相変わらず、背景がへたくそですよね。ははは。(笑ってごまかす。
本当は、月とか、館の影とか入れたかったんですけど、私の力量じゃむりだったので、あきらめました。

カボチャの顔、微妙(笑

左上にある白いのは、一応蜘蛛の糸のつもりなんですけど・・・み、みえますか~?

んで、左の子は魔女っ子のつもりです。描いてる最中な~んか違和感があったんですよね。なんでだろう。なんでだろうとおもってたんですけど。。。描き終わってから気づきました。あ、このこ一重まぶただったんだってことに。いつもたいてい二重にしてるので、妙に違和感があったんですね。もういっそ、君は一重でいいじゃないか。と思って、そのままにしました。たまにはいいかと思って。

右の男の子は、あ、いちおう男の子です。・・・は、えっと、ヴァンパイアのつもりです。金髪赤目って好きな組み合わせなので、ウキウキしながら塗りました。いつもはあまり入れないんですが、いつもより小さい男の子のつもりで描いたので、ほっぺに少し赤みをプラスしています。お口の中も、普段は白で塗るんですが、赤っぽい色で塗ってみました。なぜかというと、牙が目立たなかったからです。塗ったところで、あまり目立ちませんが。。。
おかしいな。
イメージ的には、コウモリから人型へもどった瞬間って感じです。見えにくいですが、周りにコウモリも飛ばしてます。コウモリに見えなかったら御免なすって。

男の子から先に塗っちゃったので、魔女っ子は若干雑になってしまいました。ごめんよ。魔女っ子。


さて、1500ヒットを記念して、別のものも書こうと企画しておりました。

以前、イラストのメイキングを描いたので。今度は小説のメイキングでもやってみようかと。
でも、これ読みたい人いるのか。と、思って。読みたい人いますか? 

一応、自キャラと、自分をキャラクター化させて。自キャラに自分がどうやって小説書いてるかをレクチャー(?)してくという感じのものを考えておりました。まあ、以前やっていた、バトンのノリです。
読みたい人がいなくても、そのうちやるかも知れませんが、やらないかも知れません。見てみたいというお人が一人でもいれば、書いてみようと思います。そのかわり、長く続くと思うぞ。

ではでは。夜も更けてまいりました。あ~。画面が変わらなければ、もう少し早く寝れたのに~。
悔しいです!!

ではでは、また~。

明日もっていうか今日も仕事だぜ!!

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こんばんわ~。

なんだかまた久し振りな気がします。

実は昨日・・・。

自転車でコケました。

んで、あちこち痛いです。。。

たまたま昨日帰りに雨降ってたんですよ。そんで、たまたま、昨日いつも通る道が道路工事してたんですよ。アスファルトが土になってたんですよ。その上に、緑のマット(?)っぽいのが乗ってたんですよ。そして、たまたま前からおっさんが来たんですよぉ。よけたら、土と、マットに引っ掛かったのか、倒れました。バターンと。右側に。

ズボンと服に土つくし。痛いよ~。恥ずかしいよ~。

夜でよかったです。

右足と左足に打ち身。左胸の下に打ち身(お腹です)。右手中指をすりむき、薬指を打ち。左手人差し指も打ち身。んで、打ってもいない左肩が痛いです。痣もないのに、途中までしか上げられないんです。痛くて(泣

でも、一番痛いのはお腹打ったところで、痣になってるんですけど、歩くたびに響いて痛いです。特に階段の上り下り。肉が揺れるから(笑

妹に、昨日こけた~ということを言ったら。
また、こけたん。どんくさいな
と、言われました。
はい、そうです。私は自転車でこけるの常習です。

四年連続、春に、大コケしたこともあります。人にもぶつかったことあるし、ハトにもぶつかったこともあります。セミにもぶつかりました。

な~ぜ~。それは、きっと妹のひとことが正解だと思われます。はぁ。。。あ、でもセミはセミの方からぶつかってきたんですよ。

と、まあ自転車の話はこれくらいにして。

この間、お絵かきして、みてみんと、サイトにはあげてたんですけど。今日はこっちにも載せてみようと思います。
それがこれ。
sank2.jpg久し振りの三兄弟イラストです。
しかも全身描き。

頑張りましたよ~。なんか微妙ですけどね~。これは背景と字以外は一応SAIで頑張りました。

全身ってなんでこんなに難しいんだろう。んで、うまく描けないんだろう。

いろいろと課題の残るイラストです。


そろそろハロウィンなので、ハロウィンイラストも描きたいんですけど、あちこち痛いので、また今度にします(泣
小説も書きたいんだけどな~。はぁ。

小説といえば、なろうリニューアルしましたね~。まだケータイからしか見てないのですが。感想や評価の見方が結局分からんかった。また、よ~くマニュアル見たいと思います。

あ、パソといえば、パソでご覧の方は発見してらっしゃるかもですが、大好きなリラックマのカレンダーを発見(ゲームの発売日?のカウントダウン)したので、右っ側に貼りつけてみました。リラックマ可愛い♪

ではでは、皆様。自転車を乗るときはお気をつけてください。
ま、一番気をつけなきゃならんのは私だけどね。ハハン。

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ムーンがおしゃべりを始めました。
どうしよう。めちゃくちゃ可愛いんですけど!
ケータイからご覧の皆様にはなんのこっちゃか分からないですよね。すみません。最近飼い始めたブログペットのことです。まだ赤ちゃんで、この間まで、ことばしゃべってなかったのに、今日ぽちってしたら、『ほちじょら』とか(たぶん『星空』と言いたいのだと思う)『やちゅー』(これは何だ。野球か?)とかいってるんです。
か~わ~い~い~♪
ついつい、テンションあがりました。

さて、今回は伽砂杜さまより回していただいたバトンをやってみようと思います。
ではさっそくどうぞ。


絵師バトン

◆お名前は?

愛田美月です♪
あ、イラストの時は、たまにmitukiです。けっきょくミツキであることにはかわりないです。

◆差し支えなければ年齢を

差し支えあるからいわないも~ん。(でもたまに言ってるからバレバレかも)

 ◆何歳頃から絵を描き始めて今何年目ですか?

そりゃ、もう、ちっこい頃から落書きはいっぱいしてましたね。


◆利き手はなんですか?
bato2.jpg










こっちです。え? わかり辛い? 右ききです。

◆男性と女性、描きやすいのは?

え~。紙だと、女の子で、パソだと男の子です。少年が一番描きやすいです。

◆長髪と短髪、描きやすいのは?

短髪です。でも短すぎるのは無理です。長いのは、塗るのが面倒くさいです(結局面倒くさがりなだけ;


◆正面と横顔、描きやすいのは?
bato1.jpg










このくらいです。真横はほとんど描いたことがないので、超苦手です。
正面も難しいです。だって、だって、バランスが~!!

◆苦手だったり苦労するパーツは?

手とか、口とかですね~。口って上手く描けない・・・。

◆アナログ派?デジタル派?

デジタルです。色つけるならですけどね。だって、楽ですもん。塗りなおし結構ききますし~。


◆絵(下書き)はどこから描き始めますか?

輪郭ですね。輪郭いって、目を書きます。
基本アタリとらないので。全身描く時とかは、一応アタリとりますけど。


◆自覚している描き癖は?

顔の向きが基本同じですね~。他が描けないから。。。
んで、笑顔が多いです。


◆ペン入れの時の特徴やコツは?

特徴・・・。雑?


◆カラー時の特徴やコツは?

コツ? わかりません。模索中。。。。クテッ(力尽きたらしい

 

◆仕上がりまでの時間はどのくらい?

5~10時間くらいかかかりますね。ものによりますけど。


◆BGMは何を聞きますか?

基本テレビの音です。


◆描き始めるまでにどのくらい悩みますか?

どうだろう。悩むときは一・二時間悩んでるかも。。。。


◆愛用画材を教えて下さい

CGillust4.5をよく使います。ペンタブはワコムのBAMBOO使ってます。
最近はSAIの練習中です。


◆好きな色、よく使う色は?

え~。水色が一番好きです。ピンクとかも。淡い色がいいですね。
よく使う色。。。はっ、肌色かも!!


◆好きなモチーフは?

モチーフ。。。分からん。好きな? う~ん。


◆今の自分の絵に満足してますか?

してません!! できません!!!


◆どんな絵描きを目指してますか?

表情の上手い、あと、雰囲気のある絵が描ける人になりたいです。


お疲れさまでした。
次の項目からイメージする絵を描かれる絵師さんをあてはめて下さい。
名前を出された人は必ず答えること、また一度答えた人は二度目は構いません。

◆カッコイイ

黒雛さま


◆可愛い

伽砂杜さま 光太朗さま
早村さま


◆お洒落

天宮さま

◆個性的

青蛙様


◆萌え

 

◆絵茶の天才

 

◆色気

眞瀬さま

◆魅惑
かみおさま


勝手に名前あげてしまった皆様すみません。とりあえず、一人一つで名前をあげましたが、本当はもっと重複させたかった。
名前は挙げましたが、もちろんフリーですので。
伽砂杜さま回して頂きありがとうございました^^v
クマの絵がお気に入りです(なんのこっちゃ。。

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お久しぶりな気がします。
本日は、平隊員Tさまが私のイラストに素敵な小説を書いてくださったので、そちらをご紹介したいと思います。
では、さっそくどうぞ。




空色のヨグル―平隊員Tさま著―

raf1moji.jpg アムルカ大草原には千年も昔から「風の民」と呼ばれる者達が暮らしていた。
 風の民は近代の生活とは離れ、クルムと呼ばれる獣に跨り、木製の弓と銅製の鉈を手にして広い平原を駆けていた。そんな姿から「草原の蛮勇」「獣師族」とも呼ばれた。
 彼ら風の民が住む草原に、一人の青年が迷い込む事からこの物語がはじまる――。

 

 白い体毛に覆われ、口端からは鋭利な牙を生やし、強靭な四肢の先には鋭い爪を有した雄々しき獣。遠く西の大陸では虎と呼ばれるものに似たそれを、アムルカではクルムと呼ぶ。古代アムルカの言葉で「猛き獣」という意味だ。
 その猛獣クルムの背に跨り野を駆けるのは、空色の髪を後ろに束ねた少年の姿。動きやすさを重視した麻の服に、濃い青色の背側にやや長い襟巻き。
 全速力で駆けるクルムの速度は人のおよそ五、六倍。当然、乗馬の経験者であっても振り落とされるのは必須。しかし、その者は振り落とされる事はなく、それどころか手綱と呼べるものも握っていない。右の手をクルムの頭に乗せ、左の手には短い弓を携えている。背には矢束を負っている事から、どうやら狩りに向かおうとしているのだろう。
 左足でクルムの横腹をとんとんと軽く二度叩くと、それに応えて加速。辺りの景色は高速で過ぎ去っていく。
 しばらく走らせたところでなにかに気付き、頭を二度叩く。それがどうやら停止の合図だったらしく、急速に走る速度を緩め、そして徒歩程度の速度まで落としようやく立ち止まった。
 クルムの背から降りるとその首を優しく撫で、それから先程目にしたなにかへとゆっくりとした足取りで近付く。辺りに散らばる小物、少し焦げた匂い、そして転がる人影。草原の獣にでも襲われたのだろうか。
 クルムにその場にいるように指示をすると、人影へと急いだ。
「……見ない顔だな」
 抱き起こしその顔を覗く。黒い髪はアムルカでは珍しい。着ている服も麻ではなく革製。なにより変わっているのはその手にしている物だ。手にすっぽりと収まる短い筒状の銃と呼ばれる近代兵器。銃の先端からは白い煙がゆらゆらと揺らいでいる。
 外の民か、とつぶやくとそれに気付いたのか、男は目を覚ました。
「う……。あ、あんたは? それより、山犬はどうした?」
「山犬? いや、私が来た時、ここにいたのはお前だけだ」
 そうか、とぽつりとつぶやくとどこか痛むのか表情を苦痛に歪ませながらも、体をゆっくり起こした。
「俺はジゼ。南の街からここを抜けて西に行く途中だったんだが……」
 そう言って辺りに散った小物を目にしがくりと肩を落とすと、大きな溜息一つ。
「これじゃあ商売は無理だな。あの山犬ども」
 どうやらその男は商人だったらしい。行商という者だろう。行商が道中獣に襲われて命を落とす事は、それほど珍しい話でもない。彼の場合、命があったのは運が良い方だと言える。
「それよりあんた、こんなところでなにを? 弓を持ってる辺り狩人らしいが、ここの獣は他と違って狂暴だぞ」
「ここは私の庭だ。それに獣には慣れている」
 そう言って目をやると、のっしのっしと白い獣、クルムが歩み寄って来た。その姿に男は慌てた様子で手にした銃を構える。
「こ、こいつ、クルムじゃないか!? おい、あんた! 喰われちまうぞ!」
 怯える男に笑って答えると、クルムの首を優しく撫でて見せた。その姿に信じられないと言った表情で、男は声を漏らした。
「……こいつは驚いたな。風の民、というやつか」
「風の民? ああ、随分と古い呼び名だな。今はスン族と呼ばれている。名乗り遅れた、私はそのスン族のヨグルだ」
 ヨグルはそう言いながらクルムの頭を優しく撫でる。まるで犬猫を扱うかのように、可愛がって見せる。
「ヨグル、と言ったか。尋ねたいんだが、ここから西の街へは後どれくらいかかるだろうか」
「西の街か。走れば二日で着く。もっともギンカの脚で、だが」
 ギンカという聞き慣れない言葉に首を傾げたジゼだったが、それがなにを言っているのかはすぐに理解出来た。ヨグルの可愛がるクルムの名前だろう。
「クルムで二日か……。人の足だと一週間見ても厳しいところか」
「南に戻るのなら、人の足で五日程度だ。ただし、道中の山犬には気を付けるんだな」
 ヨグルの意地悪そうなその笑顔に、ジゼは大きく溜息を吐いた。つまりは、どちらも極めて険しい道程であるという事、加えるなら人の足で向かうのは非常に危険であるという事だ。
「この近くに馬を借りられるところはないのか? 乗って来たやつは山犬に吠えられて逃げてしまってな」
「残念だが無い。この近くにあるのはスン族の里だけだ。クルムを一匹貸そうか?」
 ジゼは全力で首を横に振ると、その姿が余程面白かったのかヨグルは腹を抱えて笑った。
「ふふ、冗談だよ。スン族以外の者にクルムは懐かないからな」
「……。はあ、参ったな。南に戻るにも西に向かうにも、足は折れるし獣は出るし……。銃弾もさっきの山犬どもに全部くれてやったからなあ」
 困り果てた、という顔のジゼにヨグルはそれならばと一つ提案を出した。それはスン族の里に来てみないか、というものだった。
 アムルカに住む者の言い伝えとして、風の民に関わる者は獣に食われる悪夢を毎夜見る事になる、というのがある。これは単に風の民であるスン族が、猛獣を飼いならす姿から来ている種族差別のようなもの。
 それを知るジゼではあったが、言い伝えが本当だったとして、野宿を襲われ実際に食われてしまうよりも、悪夢の方がいくらかましだと考え、結局その話に乗る事にした。

 ギンカに跨り野を駆ける事わずか数分、広い草原の先にいくつかの小さなテントが見えた。
「あれがスン族の里だ」
「思ったよりも広いな」
 テントの数は二十程。その他には大小さまざまな鉄檻があり、その中にはクルムをはじめとしたいわゆる猛獣達が伏せって眠っていた。
 彼らにとって鉄製の檻などは地に生えた草花も同じ、撫でれば砕けてしまうものだ。檻が存在するその理由は、夜中に人のテントに潜り込まないようにするためである。
 それは襲われる危険があるからではなく、添い寝しようとするのを防ぐためだ。クルム程の獣がもし寝返りを打ったとしてその下敷きになった場合、人は圧死してしまうからだ。体重は大柄男性八人分相当。懐かれれば懐かれたなりの危険があるというわけだ。
 いくつかのテントと檻を行き過ぎると、周囲のものよりも大きなテントの前でギンカは足を止めた。
「ここが私の家だ」
「随分、大きいな」
 ヨグルとジゼが背から降りたのを確認すると、ギンカは自ら檻へと入って行った。とても猛獣とは思えない姿だ。しばしそのギンカの姿を眺めていたジゼであったが、ヨグルに呼ばれてその後に付いた。
 やや狭めの入り口を潜ると、見た目以上に広い空間が迎えた。高い天井、中央の囲炉裏に焚かれたほのかな光が、より一層その空間を広く演出している。
「里長、お帰りなさい」
「なにやら変わった獲物を捕まえて来たようだが」
 囲炉裏間の左と右に腰を下ろしていた二人は、ヨグルの姿を見るや立ち上がり頭を下げた後そう話した。
「里長?」
「言ってなかったか。私はスン族の長だよ。もっとも、先代である兄が亡くなったのはほんの二年程前。長としてはまだまださ」
 ジゼに囲炉裏間に座るように伝えると、先程の二人のうちの一人、碧色の髪が特徴的な女性と共に布で仕切られた一角へと姿を消した。
「あんた、名は?」
 そこに残った一人、燃えるように赤い髪の男はジゼにそう問う。ジゼは名前を告げると、特に興味もないのか、男はふうんと素っ気なく返した。
「オレはシャディ。さっきの碧色のはルウルだ。とこで、なんであんたはここへ来た? 本来、里へは外の民は入れない約束がある。ま、とは言えそれも昔の話ではあるがな」
 ジゼは草原での出来事を話すと、シャディはくっくっと笑った。猛獣を扱うスン族にしてみれば、山犬など蟻と同程度、大して恐れる程の存在でもないのだ。
 気分を悪くしたのか、ジゼは眉間に皺を寄せて腕を組み、シャディから顔を逸らした。
「いや、悪かったよ。別にあんたを笑ったわけじゃないさ。オレも昔はそうだったからな、あの頃の自分を思い出しただけさ」
「……。スン族にも猛獣を恐れる事があるのか」
 ああ、とシャディがつぶやくと表情を変えた。先程までの明るいものとは違い、どこか悲しそうだ。
「客人に話す事でもないんだがな。少し前に、スン族の者が――」
「その話は禁忌だぞ、シャディ」
 シャディの言葉を遮ったのは、少年のような服装から女性の着る衣装に着替えたヨグルだった。後ろで束ねていた髪も解かれ、頭、首元、手首、足首には煌びやかな装飾品が飾られている。
 見違えるその姿に、ジゼは一瞬言葉を失った。
「ヨグルって……もしかして……」
「里長は女性ですよ」
 ヨグルの隣に控えていたルウルは、ジゼの考えを読み取りそう答えた。
「あの服は狩りに向かう際の狩人装束だ。まあ、私としてはあちらの方が動きやすいし好みなんだが、ルウルがどうしてもと聞かなくてな」
 ヨグルは困った表情で頬を掻いた。
 確かにルウルの見立て通り、女性衣装がよく似合っている。加えて里長の一族として最低限の礼儀作法を心得ているためか、細かな仕草からも女性的な魅力を感じる。その姿からは、先程までクルムの背に跨り野を駆けていたとはとても想像出来ない。
「ところで里長。この者を連れて来たのはなぜ? 確かに私もシャディも元々は外の民の者ですから、連れて来た事自体を強く言えませんが、一応その理由をお聞かせ願えませんか」
 ルウルの質問にヨグルはああ、うーん、となかなか答えを口に出さない。その姿にルウルは溜息を吐いた。
「兄君に似ているから、でしょう?」
「……まあ、そうだな」
 言い当てられたヨグルは、まるで叱られた子供のように肩を縮めて俯いた。ルウルはふうと息を吐くと、ヨグルの頭を優しく撫でた。
「そんな顔をなさらないで下さい。なにも責めているわけではありませんよ。辛いのならもっと私達に甘えて下さっても良いのですよ? 血は繋がっていなくとも、私達は家族ですから」

 陽が落ち、草原に暗闇が広がる頃、ジゼはテントを出て空に広がる星を眺めていた。街から見る星空と、大草原から見る星空は随分と印象が違う。大きな建物がないためか、どこまで視線を走らせても星空に終わりはない。
「星空が珍しいのか」
 聞こえた声に振り返ると、柔らかな薄手のフードを被ったヨグルが立っていた。
 草原の夜は冷える。薄い生地のものではあるが、それでも無いよりはましというところだろう。
 ヨグルはジゼの隣に立つと、そのフードを彼の肩に掛けた。
「兄に、似ているのか」
「……ああ。よく似ている」
 互いに無言のまま目線を合わせた。
 すると突然ヨグルはくくと笑い出した。なにがおかしいのかわからないジゼは、呆けた表情を浮かべた。
「なにを深刻な顔をしている? 兄様に似ていたからと言って、だからどうというわけではないさ。ただ……お前と話していると兄様と話をしているような、そんな気がしただけだ」
「そうか。てっきり、ここに残れとでも言われるかと思った」
「ふふ。残りたければ残れ。ただし、クルムに慣れてもらう事になるぞ?」
 ヨグルは意地悪そうにそう言ってくすりと笑うと、星空を仰いだ。ジゼもその視線の先を追う。
「あれからたった二年。今も目を閉じれば、兄様の後ろ姿が思い浮かぶ。呼べば振り向き、あの柔らかな笑顔を見せてくれる。そんな気がするんだ」
 ヨグルは俯くとジゼの袖を掴んだ。力一杯に。
「私を一人にしないで。兄様」
 ジゼはただ無言のまま、星空を眺めた。どこまでも果ての無い、その星空を。

※※※

 翌日。陽も昇り切らないうちに、一つの影が草原を歩いていた。
 朝の草原には深い霧が立ち込めており、前方どころか右も左も、来た道もわからない程だ。
「参ったな。これじゃあ南に戻るどころか、どっちに歩いてるかもわからん」
 困り果てたジゼはその場にへたり込んだ。はあと息を吐くと、白い空を仰ぐ。
 不意に、彼の近く、その周囲の草を踏み分ける音が聞こえた。一つ、二つ……その数は聞き耳だけでは数えるのが難しい。
 ジゼはゆっくり立ち上がると、腰に下げていた銃を抜く。弾は入っていないが、なにも手にしないよりは幾分落ち着けるというものだ。
 深い霧の向こうからは唸り声が聞こえる。草原を駆る山犬のものだ。その声にジゼは軽く舌を打った。
 一匹が声高に吼えると、それを合図に他のものも吼え、次の瞬間、草を踏み分けて駆ける足音がジゼの耳に届いた。
「ジゼ、どこだ!」
「その声、ヨグルか!」
 聞こえたヨグルの声。深い霧の向こう側からは、山犬の泣き叫ぶ声が聞こえて来る。おそらく、ギンカの爪牙にもてあそばれているのだろう。
 山犬の声が止むと、霧を払って姿を見せたのはヨグルだった。ヨグルはジゼに駆け寄ると、そのままの勢いで飛び付いた。
「無事か?!」
「ああ、大丈夫だ。それよりよくわかったな」
「ギンカが教えてくれたんだ」
 ジゼの無事を確認したヨグルは、緊張の糸が切れたせいか突然泣き出した。それを堪えようと必死なのか、ジゼの服を力一杯掴んでいる。
「よかった無事で。本当に、よかった」

 ギンカの背に乗った二人は、南の街に向かう道を進んでいた。流れる景色はそれほど速くはなく、背から振り落とされるような心配もない。
「里に残ってやれなくて、すまない」
「なにを謝る。お前にはお前のやる事があるんだろ。それに……謝るのはこっちだ。お前と兄様を重ねてしまったせいで、居辛くなったお前はあんな無茶をしたんだろう?」
「まあ、な」
 それから間も無く、南の街から少し離れた辺りまで辿り着くと、ジゼはギンカの背を降りた。
「送ってもらって助かったよ。ありがとうな」
「気にするな」
 ジゼは手を振ると街へ向けて歩き出した。その後ろ姿を見送るヨグルは、ふふと笑うとギンカに来た道へ戻るよう指示を出した。
「ヨグル!」
 名を呼ばれ、とっさにギンカを止めるとヨグルは振り向いた。
「また会いに行く!」
「ああ! 待ってる!」
 互いに笑い合うと、帰るべき道へと戻った。
 その道が再び交わる事があるか、それは――。




いかがでしたか~。風の民、すてきな響ですよね~。しっかりとした世界観に浸れましたよね~。
ヨグルが可愛いです。ジゼとその後どうなるのか気になりますよね。
平隊員Tさま本当にありがとうございました。

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ケーキを作りました。

え? いったいどうしたんだって?
それはですね。じつは一時お菓子づくりにはまっていたことがありまして。
その時の話を職場でしたら。
とある方が、いいレシピあるよと持ってきてくださったんです。

いつも四角いバターケーキのようなものは失敗せずにつくれたんですけど。
ショートケーキに一度挑戦したとき、生地がペタンと真中がへこんでしまったんですよ。

今回は、しっとりした生地に焼きあがってすっごく美味しいというレシピをいただいたので頑張って作ってみました。

はあ、前置き長すぎた。
ではでは。

一応成功した生地がこちらで~す。
20090919153550.jpg










で~ん! 実は18センチの方でやろうとしたんですけど。うちに21センチしかなかったんですよ。どうやら妹がどっかの家に持ってったまま返してなかったらしく。。。

でも、今回は真ん中へこんだ固い生地ではなく、しっとりふっくら焼き上がりました。
たぶん前回失敗したときは、空気抜きをしなかったからだと思います。しなくていいってレシピにかいてあったんだもん。

今回はしっかり空気抜きをし、焼き上がった後、すぐに2,30センチの高さから型ごと落とし(書いてあった)まな板の上にひいた濡れ布巾の上に、逆さまにしておきました。いや、書いてあったんです。そう言う風に。

そしたら、上のように焼き上がりました。ふぅ。よかった失敗しないで。。。

んで、こちらも一生懸命泡立てた(泡だて器が)生クリームを塗ったものです。
20090919161145.jpg










生地が焼き上がった後に、あわてて買ってきた果物の缶詰をあけて、これでもかとのっけてみました(笑
ついでに、うちにあったアポロチョコレートをトッピング。クリームの塗り方はへたっぴーです。固くしすぎて、まったく思うように塗れませんでした(泣

んで、切ったのがこれ。
20090919161939.jpg










真ん中にも果物とクリームを挟んでます。
真ん中で切った生地に、本当はシロップを塗るはずだったんですけど。缶詰買いに行ったときに、チョコシロップなるものを見つけて、塗ってみました。だから、挟んだクリームの上が茶色いんですね~。
んで、あまったチョコシロップを上に振りかけたというね。

食べた感想は。
生地はすっごく美味しかったです。売り物みたいに(言いすぎ。
ただ、生クリームはやっちまった。
レシピどうりに砂糖をいれたんですけど。大さじ一杯は甘さ控えめすぎた。。。驚くほど、かすかな甘み(苦笑

まあ、ですが、チョコシロップとか挟んだんで、それなりに味はととのいましたよ。まあ、自分で作ったので、おいしかったです。
チョコシロップさまさまです。(結局そこか。。。

あ、それで。全然関係ないのですが、ブログペットを今日から飼い始めました。
右っかわにこっそりいるので、かわいがってやってくださいね~。名前はムーンにしました。
 

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